ファクタリングとビジネスローンの違いを徹底比較|状況別の選び方と実質コスト試算ガイド

更新日:2026年7月14日

「ファクタリングとビジネスローン、どちらを使えばいいのか分からない」と悩んでいませんか。この2つは「請求書を売る」か「お金を借りる」かという根本から違う仕組みのため、どちらが得かではなく自社の状況で選択することが重要です。

この記事では、両者の違い・実質コスト・状況別の選び方などを解説します。読み終える頃には、自社にどちらが適しているかを判断できる状態を目指せます。

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ファクタリングとビジネスローンの基本的な違い

ファクタリングは売掛金を売って現金化する手段で返済義務がなく、ビジネスローンはお金を借りる手段で元本と利息の返済義務があります。両者は仕組みからして別物です。ここでは、以下の内容を解説します。

  • ファクタリングとは
  • ビジネスローンとは
  • 根本的な違いは「売る」か「借りる」か
  • 両者の違いを一目で把握する比較表

ファクタリングとは

ファクタリングは、取引先への売掛金(未回収の請求書)をファクタリング会社に売却し、入金期日を待たず現金化する資金調達です。

法律上は債権の売買にあたるため借入ではなく、返済義務は発生しません。本来1〜2ヶ月待つ売上を数日〜即日で現金に変えられる点が特徴で、方式には2社間と3社間があります。

ビジネスローンとは

ビジネスローンは、法人または個人事業主が金融機関やノンバンクから事業資金を借り入れる手段です。借入のため、元本と利息(年率3〜18%程度が相場)の返済義務が発生します。

審査では決算書や確定申告書、信用情報、事業実績などが見られます。銀行融資は金利が低い一方で審査が厳しく時間がかかり、ノンバンク系は審査が早い代わりに金利が高めです。

根本的な違いは「売る」か「借りる」か

両者の違いは「売掛金を売る」か「お金を借りる」かに集約され、これが条件・コスト・将来への影響に波及します。ファクタリングは返済義務がなく、審査の中心が取引先の信用力のため、自社の信用情報や赤字が障害になりにくい設計です。

さらに、負債計上されない「オフバランス」で信用情報にも記録されません。一方、ビジネスローンは負債として計上され、借入実績として記録されます。

両者の違いを一目で把握する比較表

ここまでの内容を、仕組み・審査・スピード・コスト・返済義務など8つの軸で比較した一覧表にまとめました。

比較項目ファクタリングビジネスローン
仕組み売掛金(請求書)を売却して現金化金融機関・ノンバンクから借入
審査対象主に売掛先(取引先)の信用力申込企業・代表者の信用力
調達スピード最短即日即日〜数週間
手数料・金利手数料2社間8〜18%・3社間2〜9%年率3〜18%程度
返済義務なし(売却のため)あり(元本+利息を返済)
信用情報への影響影響しにくい(借入ではない)借入として記録される
売掛金の要否必要(売掛債権が前提)不要
適しているケース急ぎ・売掛金あり・信用に不安計画的な資金調達・繰り返し利用

まずはこの表で、自社の状況に合うのはどちらの方向性かを大まかに把握してみてください。

ファクタリングのメリット・デメリット

ファクタリングは返済不要でスピードが速い一方、手数料の重さに注意が必要です。ここでは、以下の内容を解説します。

  • ファクタリングのメリット
  • ファクタリングのデメリット

ファクタリングのメリット

ファクタリングのメリットは、主に次の4つです。

  • 将来的な返済義務が生じない
  • 2社間方式なら最短即日で現金化できる
  • 審査の中心が売掛先のため信用情報の影響を受けにくい
  • 負債が増えず将来の借入余地を残せる

赤字や信用情報に不安がある事業者でも利用しやすい点が強みです。

ファクタリングのデメリット

一方で、次の3つのデメリットも押さえておきましょう。

  • 手数料が割高で年率換算すると金利より高くなりやすい
  • 売掛金がなければ利用できない
  • 参入障壁が低く違法業者に遭遇するリスクがある

特に2社間方式は手数料が高めになりやすい点に注意が必要です。

ビジネスローンのメリット・デメリット

ビジネスローンは金利が手数料より低く繰り返し使える一方、審査の厳しさが課題です。ここでは、以下の内容を解説します。

  • ビジネスローンのメリット
  • ビジネスローンのデメリット

ビジネスローンのメリット

ビジネスローンのメリットは、主に次の4つです。

  • 金利が年3〜18%程度と手数料の実質コストより低くなりやすい
  • 融資枠を設定すれば範囲内で繰り返し借りられる
  • 売掛金がなくても申し込める
  • 審査通過の実績が次回の融資交渉の材料になる

計画的・継続的に資金を調達したい事業者に適しています。

ビジネスローンのデメリット

一方で、次の3つのデメリットがあります。

  • 本人の信用情報・事業実績が問われ審査が厳しめ
  • 借入として記録され将来の借入余地に影響する
  • 赤字・債務超過・税金滞納では審査落ちしやすい

銀行融資で断られた経験がある場合、ノンバンクでも厳しい結果になることがあります。

独自審査のビジネスローンに関しては、以下の記事を参考にしてみてください。

独自審査のビジネスローンおすすめ15社・銀行に断られた事業者向け徹底比較

ファクタリングとビジネスローンのコスト比較

ファクタリングの「手数料」とビジネスローンの「金利」は計算方法が違うため、条件を揃えて初めて実質コストを比較できます。ここでは、以下の内容を解説します。

  • 手数料と金利の仕組みと相場
  • 100万円を30日間調達した場合の実質コスト試算

手数料と金利の仕組みと相場

ファクタリングの手数料は売掛金の額面に対する割合(%)で、取引ごとに発生します。相場は2社間8〜18%程度、3社間2〜9%程度で、これは「年率」ではない点に注意が必要です。

一方、ビジネスローンの金利は年率で表示され、借入残高に応じて利息が発生します(相場は年率3〜18%程度)。両者を比べるときは、調達期間を揃えて年率換算しないと実質負担を見誤ります。

100万円を30日間調達した場合の実質コスト試算

同じ条件(100万円を30日間調達)で両者のコストを試算すると、目安は次の通りです。

  • ファクタリング2社間(手数料10%):手数料10万円(期間に関わらず一律)
  • ファクタリング3社間(手数料5%):手数料5万円(期間に関わらず一律)
  • ビジネスローン(年率15%):利息は約1.2万円

金額だけ見るとビジネスローンが安く見えます。ただし、ビジネスローンは審査に時間がかかる傾向にあります。そのため、コストと資金調達までの実務リスクは、別の軸で考える必要があります。

短期・単発で急ぐならファクタリング、中長期でコストを抑えたいならビジネスローンが適しています。

状況別ファクタリングとビジネスローンどちらを選ぶべきか

「売掛金の有無」「急ぎ度合い」「信用情報の状態」「繰り返しか単発か」の4つの条件でどちらが適しているのかがわかります。ここでは、以下の内容を解説します。

  • 4つの条件で答えが出る判断フレーム
  • ファクタリングが適しているケース
  • ビジネスローンが適しているケース

4つの条件で答えが出る判断フレーム

自社の状況がどちらに適しているかを判断できるよう、状況別の第一候補を表にまとめました。

状況第一候補理由
売掛金があり今すぐ資金が必要ファクタリング最短即日で現金化できる
売掛金がないビジネスローンファクタリングは売掛債権が前提
信用情報に不安があるファクタリング審査対象が売掛先のため
低コストで調達したいビジネスローン手数料より金利の方が安い傾向
繰り返し継続的に使いたいビジネスローン与信枠内で反復利用できる
取引先に知られたくない2社間ファクタリング通知・承諾が不要

「第一候補」が多く付いたほうが現状に適した方向性です。条件が割れる場合は、優先度の高い「売掛金の有無」と「急ぎ度合い」を起点に判断するとブレません。

ファクタリングが適しているケース

ファクタリングが適しているのは、売掛金がある・信用情報や赤字に不安がある・急いでいるケースです。

審査の中心が取引先の信用力のため、自社の信用情報に懸念があっても成立しやすく、返済義務がないので将来の借入余地も温存できます。過去に銀行融資で断られた事業者でも、別の経路として検討できます。

ビジネスローンが適しているケース

ビジネスローンが適しているのは、毎月の運転資金不足など繰り返し資金調達が必要なケースや、売掛金がないケースです。

融資枠を一度設定すれば範囲内で繰り返し借りられ、累積コストを抑えやすくなります。請求書がなく申告実績があるなら有力な選択肢です。

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ファクタリングとビジネスローンに関するよくある質問

最後に、ファクタリングとビジネスローンの選び方でよく寄せられる以下の質問に回答していきます。

Q. ファクタリングは借金になりますか?

ファクタリングは売掛金を売却する取引で、法律上は債権売買にあたります。借入ではないため返済義務はなく、貸借対照表上も負債として計上されません。信用情報機関に借入実績として記録されることもなく、今後の融資審査で借入残高として参照される心配もありません。

Q. 2社間ファクタリングと3社間ファクタリングは何が違いますか?

2社間は利用者とファクタリング会社のみで完結し、取引先への通知や承諾が不要な代わり、手数料は8〜18%程度と高めです。3社間は取引先の承諾を得て実行し、手数料は2〜9%程度と低い代わりに通知が必要です。違いを以下の表にまとめました。

項目2社間ファクタリング3社間ファクタリング
通知取引先への通知不要取引先の承諾が必要
手数料8〜18%程度2〜9%程度
スピード最短即日数日かかる
入金経路利用者が回収後に支払う取引先が直接支払う
メリット取引先に知られない手数料が安い
デメリット手数料が高い取引先に知られる

取引先との関係を優先するなら2社間、コストを抑えたいなら3社間が選択肢になります。

Q. ファクタリングは合法ですか?違法業者はどう見分けますか?

ファクタリング自体は合法な取引です。一方で、ファクタリングを装った違法な貸付も存在します。安全な業者を見分けるポイントは、以下の5つです。

  • 債権譲渡契約書を交わす
  • 手数料を先に現金で要求しない
  • 融資のような分割返済条件をつけない
  • 登記・所在地・代表者名が明確である
  • 異常に高い手数料を提示しない

怪しいと感じたら、金融庁や消費生活センターに相談してみてください。

Q. 信用情報・赤字・税金滞納でも利用できますか?

ファクタリングの審査は取引先の信用力が中心のため、自社の信用情報に傷があっても通る可能性が残り、赤字・債務超過でも利用しやすい手段です。

一方、ビジネスローンは、信用情報や赤字決算が続くと審査落ちのリスクが高まります。税金滞納がある場合、多くのビジネスローンは審査落ちしやすく、ファクタリングも滞納処分で売掛金が差押え対象だと利用できません。

赤字であることが気になる方は、以下の記事も併せてご覧ください。

赤字でもビジネスローンは借りられる?赤字の種類診断×個人事業主向け申し込み手順

Q. 同時利用や会計処理はどうなりますか?

ファクタリングは債権売買、ビジネスローンは借入と法的区分が違うため、同時利用が可能です。「短期のつなぎはファクタリング、運転資金の継続枠はビジネスローン」と役割を分ける使い方が実務的にあります。

会計上、ファクタリングは手数料を「売上債権譲渡損」または「支払手数料」として費用計上するのが一般的です。実際の処理は税理士に確認してみてください。

Q. 個人事業主・即日対応・銀行融資との違いは?

個人事業主は、請求書があり信用情報に不安があるならファクタリング、申告実績があるならビジネスローンが使いやすいです。

即日対応はファクタリング(特に2社間)の方が早く、ビジネスローンは審査・契約・送金で翌日以降になることが多くあります。銀行融資は金利が最も低い一方で審査が厳しく時間がかかります。

まとめ|ファクタリングとビジネスローンは自分の状況で使える方を選ぶ

ファクタリングとビジネスローンは「どちらが得か」ではなく「自分の状況で使える方はどちらか」を判断するのが、資金繰りを安定させる近道です。売掛金の有無・急ぎ度・信用情報・繰り返しか単発かの4つの条件で、自社に適した方向性が見えてきます。

売掛金があり信用に懸念があるならファクタリング、売掛金がなく事業実績があるならビジネスローンが現実的です。両方を組み合わせる使い方も珍しくありません。本記事の比較表とコスト試算を自社のケースに当てはめ、透明性のあるサービスを選んで申込準備を進めてみてください。

ビジネスローン比較総研は、自分に合ったビジネスローンを無料で診断できる比較サービスです。ネットから30秒で診断でき、登録不要・結果は即時表示されます。資金調達を検討している方はぜひお気軽にご利用ください。

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※本記事の内容は一般的な情報提供を目的としており、特定の資金調達手段の利用を推奨・保証するものではありません。手数料率・金利・審査条件は各社・各時点で変動するため、実際の利用にあたっては各社の最新情報を必ず確認してください。税務・法務処理に関しては、税理士・弁護士など専門家への相談を推奨します。

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